在宅で 癌のお母様を看取られた 娘さんからのメッセージです。
「ありがとう…この言葉に万感の想いをこめて」
八月十六日に、母は八十四歳の生涯に幕を閉じました。
今年の四月上旬に末期の膵臓ガンを告知され、それから ” 死 ”に毅然として
向き合い ” 生 ” への希望を抱いてここまでやってきました。
抗がん剤や化学療法を一切使わず、在宅にての緩和ケアを選択しました。
「最期まで家にいたい。最期まで自分らしく…」
という人間の尊厳を守っていただきました。
母の人生のほとんどは、商売でした。嫁いで来て全く初めての商売…
祖父母を看取り、少し楽になったところで、父が突然旅立ち(享年五十五歳)
必死に店を切り盛りしてきました。しかし、時代の波に押し流され、十年前に店を
たたむことになりました。趣味らしい趣味もありませんでしたが、少し気持ちに
余裕ができてきてから、野鳥観察や木目込み人形作り、俳句作り、そして詩吟等を
たしなむようになりました。
明るく笑顔で、いつでもどこでも誰とでも親しくなり、友達が多かった母。
病気がわかった後も多くのお友達や知人に勇気づけられました。
「友達っていいね。話をしていると痛みが全くないんだよ。」 とよくつぶやいていました。
また、” いっぽ ” のスタッフの方々、” わらび ”の ヘルパーさんの皆さん、毎日頭が
下がるような手厚いケアをしていただき本当に有り難うございました。
「入院していたら、とっくに逝っていたよ。」 と毎日のように話していました。
在宅にてのケアは、何度も 「これを選んで本当に良かった。みんなに感謝でいっぱい。
幸せだった。」 と話していました。母は、最期まで精一杯、気丈に頑張りました。
「ありがとう」 という五文字の感謝の言葉をどんなときにでも常に忘れず、誰とでも
接してきました。最期の最期まで、万感の想いを込め、やっと発する声で
「皆、ありがとう。」 と感謝の気持ちを伝えていました。そんな母を誇りとして、私たち
遺族は、これからも強く生きて行こうと思います。
母の周りの方々は、皆素晴らしい人ばかりでした。” 人の温かさ ” を改めて全身で
感じました。皆様の心のどこかに母との想い出を残していただけたら幸いです。
母を支えてくださった皆様に心から感謝申し上げます。

